もうひとつの安楽死
2021年01月9日
※Instagramより引用、2020年11月2日
〜もうひとつの安楽死〜
先日の出来事です。
朝早くうちの玄関のチャイムが鳴りました。
(7時30分…こんな時間に誰…?!)
出ると知らないおばあさんが。
「うちの犬を安楽死させて欲しいの。」
…は??
私「うちは保護団体なんですよ。殺す団体ではありません!」
私「ちなみに、その子は病気か何かですか?病院には行ってますか?老犬ですか?」
「14歳の柴犬、血統書もあります!!
病院は○○動物病院で往診にきます。特に病気もありません。でもね、ここ最近飲まず食わずだからもうすぐ死ぬの。その前に楽にしてあげたくて。
保健所も考えたけど殺処分はかわいそうじゃない?私には殺処分なんてできないの。
私も歳で、脳梗塞したことがあるから次来たら私も命に関わるし…」
『だからね、どうしても安楽死させて欲しいの!!』
全く理解できませんが?。
とりあえずその子を見てもないので、とりあえず会わせて欲しいと言うと我が家からすぐ近くだと。
すぐに向かいました。
歩いて2分かからない所にその子はいました。
名前は「ハナ」。
…この家にワンコがいるなんて全く知りませんでした。
その子はガレージの冷たいコンクリートの上にぽつんとひとり佇んでいました。
おばあさんは散歩の様子を見せるといい歩きだしました。
ヨタヨタし少し歩くと休憩、また少し歩いて休憩の繰り返しでしたが自力で歩けます。
散歩の距離を聞いて驚くほど遠くまで行っているようでした。ハナが疲れて止まるとグイグイとリードを引っ張るおばあさん。慌てて止めに入ります。
(逆に足腰の負担になるのでこんな距離歩かせてはダメ)
おしっこも垂れ流しとの事でしたが、散歩でしっかり出来ました。
散歩中 話をしていると、
おばあさんで3人目の飼い主。
1人目はヤ○ザで木刀で叩くなどの虐待を日々され(周りの住人は怖くて誰も助けず見て見ぬふりしか出来なかったそうです。)その人の死亡後
2人目の人が家の中で大切にしてくれるも癌で他界。
1年前におばあさんが引き継いだそうです。
で、ここにきて殺す必要のない子を安楽死?
尚更理解できませんが?
すぐにでも連れて帰りたかった。
でも我が家には10頭(ほぼシニア犬)の子達が…
仕事もあるし(仕事しないと活動費や病院代が賄えない…)活動もある。
過去がなんであれ自分の子にした責任はおばあさんにある!!最後まで看取る責任を取らせなきゃ!!
と考え、
家が近いこともあり、私やメンバーさんが朝晩手伝いに来るからハナの最後をみんなで看取りましょう。と説得し、家から毛布や老犬が食べれそうな匂いのあるご飯おやつ流動食などを持っていきました。
セットし終わりハナに手をかざすと虹🌈が❗️
龍神様もハナの味方してる!まだ殺しちゃダメだって言ってる!!
涙が出ました。
私たちで余生を見守らないと!
お昼また様子を見に来ると告げ一旦帰りました。
14時ハナの様子を見に行くと…
何も無い。
ハナも毛布もご飯皿も、何もかも無くなってる
慌てておばあさんのところに行くと
「動物病院に安楽死させに連れてってもらった」
私「何それ、なにやっとるん!!💢今朝の話はなんだったの💢病院に連絡してうちが保護するからもういいわ!!!あなたの中でハナ勝手に殺しといたらいいわ!!!!」
幸い知っている病院だったのですぐに連絡!
おばあさんはせっかく安楽死させてくれるのに余計なことをするなと言ってきましたが、その手を払い無視。
……
担当医と話した結果、
病院側は安楽死の為に連れてきていない。
飲まず食わずと聞いたので点滴を打ちに病院へ連れてきただけ。
安楽死の話は確かに出たが、院長の許可もなく勝手に処分を決めることは絶対無い!
もちろん点滴などの処置が終われば おばあさん宅へ連れていく。
病院側も騙された気分です。
あのおばあさんの所にいたら違う病院に安楽死を頼む可能性が高い。余生は長くないかもしれないが無理に殺す必要は無い。
との事だったので、病院の許可も得て保護することになりました。
その事を全ておばあさんに伝えると、その場で所有権破棄書にサインをしました😑
そんなにハナは不要物だったのか…
ハナのこれまでの犬生はなんだったのか、悔しいやら悲しいやら、おばあと同じ人間として情けないやらでその日は一晩中涙が止まりませんでした。
続く
(続きも大切なこと書いてますので是非読んでください🙇🏻♀️)